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 中央分離帯【ちゅうおうぶんりたい】


中央分離帯は何のためにある?



交通安全上、道路に中央分離帯を設けた方がいいことはいうまでもない。往復交通が分離されることによって、正面衝突という最悪な事態をまず避けることができる。まれに、中央分離帯を突き破って、対向車線に飛び出してくることもあるが、ほとんどはこの分離帯で防ぐことができる。ドライバーも余計な神経を使わず、車の運転に集中できる。もし同じ車道幅の、中央分離帯の設置してある道路としていない道路があるとしたら、分離帯の設けてある道路の方が車の流れはスムーズで、渋滞率も低いはずである。だが実際には、許容量をオーバーしている道路が多いため、分離帯のある道路でも容赦なく渋滞しているというのが現実ではあるのだが。
中央分離帯は、ドライバーに車の走行車線をわかりやすくする役目もある。特に高速で走る道路とか、カーブのある道路では、車幅感覚を掴みやすい。また、中央分離帯のない道路では、対向車ヘッドライトに目がくらみ、進路を誤る恐れもあるが、分離帯はそれを防ぐ役目も持っている。その意味で、中央分離帯は幅が広いほどよく、樹木が植えてあれば、ヘッドライトの光を遮断するのに大きな威力を発揮する。このように、中央分離帯は交通事故の抑止に役立っている。
しかし、中央分離帯が障害になることもまれにある。たとえば、救急車や消防自動車が渋滞している道路に差しかかったとき、分離帯が邪魔になって車を追い越せない。右折やUターンもできないため、現場への到着が遅れる恐れもある。また、分離帯によって街が分断されてしまうといった障害もないわけではない。だが、事故防止のためには必要な道路施設であり、今後も幅の広い道路には中央分離帯を設置していくべきだろう。
中央分離帯道路整備状況を見る目安の一つにもなっているが、都道府県別で見た場合、中央分離帯の設置率が最も高いのはどこだろうか。大阪府が群を抜いて高く、とはいっても道路延長距離の四・〇三%を占めているにすぎない。二位は東京都(二・五一%)、三位愛知県(二・二六%)と、三大都市圏がさすがに整備率が高い。以下、沖縄、兵庫、山口、神奈川と続く。最も設置率が低いのは島根県で、わずか〇・二一%。大阪府の一九分の一の設置率である。都市別にみると、大阪市(六・二%)と名古屋市(六・〇%)が他の都市を引き離している。

【出典】 日本実業出版社(著:浅井 建爾)
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  • 【辞書・辞典名】道と路がわかる事典[link]
  • 【出版社】日本実業出版社
  • 【編集委員】浅井 建爾
  • 【書籍版の価格】1,620
  • 【収録語数】255
  • 【発売日】2001年11月
  • 【ISBN】978-4534033154










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