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 電波時計【でんぱどけい】


時刻合わせの必要がない電波時計



◆誤差はわずか一〇万年に一秒
 一九九九年六月一〇日の「時の記念日」から、日本初の電波時計の運用がスタートした。日本の標準時刻は郵政省通信総合研究所標準時刻電波によって全国に送られる。標準時刻電波には四〇キロヘルツの長波が使われる。長波は安定していて届く範囲も広いからである。従来、標準時刻電波の送信所は茨城県三和町に置かれていた。しかし、出力が弱く北海道や中国、四国、九州には届きにくかったので、郵政省は福島県田村郡に新送信所を建設、出力を五倍にして全国をカバーできるようにした。
 電波時計というのは、この新送信所から送信される標準時刻電波を直接受信する時計のことである。以前から屋外時計などに利用されてきたが、出力アップにともない、家庭やオフィスでも受信できる小型の電波時計が登場したのである。
サマータイムが導入されても自動修正
 電波時計は無線電子機器でもある。みかけは通常の時計と変わらないが、電波を受信するアンテナが内蔵されていて、毎日、定時に誤差を修正し、何らかの原因で電波が届かないときはクォーツ時計として作動する。クォーツ時計の誤差は一か月で二〇秒前後だが、電波が届くようになれば自動修正されるので、セシウム原子時計と同じ精度を保ちつづける。現在、検討されているサマータイム制度(夏季に一時間、時刻を早める制度)が導入されても自動修正されるので、時刻合わせのわずらわしさから完全に解放される。
 無線電子機器とはいっても操作はむずかしくなく、電池を入れさえすればすぐに作動する。従来の時計のように最初の時刻合わせも必要なく、数年に一度、電池を取りかえるだけでよい。
 気になるのは値段だが、掛時計タイプ、置時計タイプの普及品は数千円~一万円台と、それほど高くない。腕時計タイプもあるので、それこそ寸秒を争う多忙なビジネスマンにはうってつけだ。ただ、すべての時計の秒針までがピッタリあってしまうと、窮屈な世の中になりそうな気がしないでもない。

【出典】 日本実業出版社(著:吉岡 安之)
暦の雑学事典

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  • 【辞書・辞典名】暦の雑学事典[link]
  • 【出版社】日本実業出版社
  • 【編集委員】吉岡 安之
  • 【書籍版の価格】1,404
  • 【収録語数】198
  • 【発売日】1999年12月
  • 【ISBN】978-4534030214










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