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 子宮の形態異常【しきゅうのけいたいいじょう】



 子宮の形態異常は子宮の「形」の異常であり、子宮奇形ともいわれます。子宮奇形は生まれた時からのもので、あとから変化してできるものではありません。子宮の発生を説明すると、胎児期に2本の「ミュラー管」と呼ばれる管(くだ)の下側がくっついて癒合し、左右をわける壁がなくなることで子宮ができます。くっつかない上側は卵管になります。この癒合がうまくいかないのが、子宮奇形の原因です。
 子宮の正常な形は逆三角形のような形をしています。その3点の頂点が両側の卵管であったり、子宮頸部につながっているイメージです。この形がハート型だったり、内腔が部屋で仕切られてたり、ときには子宮が2個あることもあります。症状は乏しいことが多いのですが、時に不妊症や反復流産(流産を繰り返す)、早産の原因になることがあります。婦人科の超音波検査や不妊検査などの時に見つかります。

・弓状子宮:子宮底部と呼ばれる部分が内宮側に盛りあがっています。症状はなく、子宮卵管造影という不妊症の検査の中で見つかることが多いです。通常は不妊の原因にもなりません。

・中隔子宮:子宮底部から垂直に壁がせり出しています。この壁を中隔といっています。壁の長さは個人差があります。この中隔の部分はほかの子宮筋よりも血流が乏しい部分になっており、受精卵が着床しづらかったり、せっかく着床しても育ちにくい可能性があります。そこで、不妊症や反復流産の人は、この中隔を削る手術をすることがあります。

・双角子宮:これも、中隔子宮のように子宮底部から壁がせり出してきていますが、子宮自体もハートの形をしています。壁は中隔よりも分厚い筋肉でできていて、中隔のように血流が乏しいわけではありません。つまり、不妊症の原因にはなりにくいです。ただし、子宮がハートの形をしているので、反復流産や早産の原因になる可能性はあります。それらの理由で子宮の形を直す場合は、子宮形成術という手術をします。

・重複子宮:文字のとおり、子宮が2個あります。ミュラー管が癒合せずに両方それぞれ子宮になった形です。これは、あまり不妊症や流産の原因になることはなく、妊娠経過も良好なことが多いです。

アメリカ不妊学会のミュラー管奇形の分類(1988)、日本産科婦人科学会HPより引用。 (山田朝子

【出典】 寺下医学事務所(著:寺下 謙三)
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  • 【辞書・辞典名】標準治療[link]
  • 【出版社】日本医療企画
  • 【編集委員】寺下 謙三
  • 【書籍版の価格】5,142
  • 【収録語数】1,787
  • 【発売日】2006年7月
  • 【ISBN】978-4890417162










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