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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
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スチームオーブンレンジ
2004年、「水で焼く」という刺激的なキャッチフレーズの新方式オーブンレンジがシャープから発売された。
商品名は「ヘルシオ」。
100度を超える水蒸気で調理するオーブンレンジで、脱油、減塩(げんえん)というヘルシー効果をうたった。
ヘルシオの人気に火がつくと、他社からも類似の製品が発売され、後に一般名称としてスチームオーブンレンジという名がつけられた。
調理で用いる100度を超える水蒸気は過熱水蒸気と呼ばれる。
加熱水蒸気を用いる料理法は業務用としては以前からあったが、家庭用オーブンで実現するには、ワット数や装置の小型化、安全面などで大きな障害があった。
ようやく最近になって、一般家庭にも普及したのだ。
「水で焼く」というしくみは、なかなか理解しにくいものである。
「水は濡れるもの」というイメージが先行するからだ。
しかし、それはあくまで100度以下の世界の話。
100度を超えれば、水は水蒸気となり、いくらでも高温になる。
この高温の水蒸気で調理するのがスチームオーブンレンジなのである。
なぜ、水蒸気で温めると効率よく加熱できるのだろうか。
その秘密は、水蒸気が水になるときに発生する「凝縮(ぎょうしゅく)熱」にある。
普通のオーブンのように空気から熱を伝えるのに比べると、凝縮熱は8倍ほども大きいのだ。
そのため、急速に温度を上げることができ、素材を傷めることなく調理できる。
また、温度が低い部分で水蒸気は凝縮しやすいので、加熱ムラも減る。
さらに、過熱水蒸気は庫内の空気を追い出し、酸素の量を通常の0・5%以下にしてくれる。
おかげでビタミンなど、酸素に弱い栄養の変質が抑えられる。
この方式の調理にはさらなるヘルシー効果がともなう。
過熱水蒸気の強力な加熱が、食品内部の脂(あぶら)や塩分を溶か出してくれるのだ。
ダイエットや高血圧を意識している人にはありがたい特徴だ。
外見は電子オーブンレンジとそっくりだが、「水で焼く」という変わった調理器が売られている。ヘルシーなところが人気だ。
【出典】![]() |
中経出版
「 雑学科学読本 身のまわりのモノの技術 」 |
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『雑学科学読本 身のまわりのモノの技術』の紹介
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