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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
(笑)
- 雑誌のインタビュー記事や座談会形式の文章に見られるだけではなく、メールなどでも使われることが多いのが、「(笑)」という記号ではなかろうか。津野海太郎『読書欲・編集欲』(晶文社)によると、実はこの記号は、明治一〇年代の日本で速記術が開発されたころからすでに存在していたという。つまり、「(笑)」は一〇〇年以上の歴史を持っているということだ。津野氏によると、「(笑)」という記号で思い出されるものには、一八九四(明治二七)年に出版された内村鑑三の演説速記『後世への最大遺物』(現在は岩波文庫に所収)があり、同書のなかには、(満場大笑)や(拍手喝采)のような記述が見られるという。また、高橋安光『近代の雄弁』(法政大学出版会)によると、一八九三(明治二六)年に出版された『講演叢書、講談演説集』には、聴衆の反応を記録するのに「人々拍手喝采」、「人々笑フ」、「人々大ニ笑フ」とあり、さらに耳では確かめることができないはずの「人々笑ヲ含ム」という箇所もあったようだ。以後、時代が下って大正時代になると、「新園芸」や「新潮」といった雑誌で座談記事が人気を博すようになり、一九二七(昭和二)年三月号の「文藝春秋」における「徳富蘇峰氏座談会」により、雑誌上での記事としての座談会が定着していくのだが、それらの記事においては演説会や座談会のときのような聴衆はおらず、代わりに編集者や出席者が聴衆となる。そこで、「人々大ニ笑フ」という記述も徐々に簡略化されて「(笑声)」になり、さらに「(笑ひ)」や「(笑い)」となり、最後には、いまの私たちが見たり使っているような「(笑)」だけになったようである。
そもそもは「人々笑フ」「(笑声)」だった!?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2について | ||
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この言葉が収録されている辞典 |
雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305