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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
ユダ【ゆだ】
- 裏切り者の代名詞のように使われるユダ。実は彼はイエス・キリストを裏切ってはいなかった。自己を犠牲にしてまでも師の心に従った、最も誠実な弟子のなかの弟子たる人物だった可能性がでてきたのだ。二〇〇六(平成一八)年、アメリカの科学教育団体「ナショナルジオグラフィック協会」が、いまから約一七〇〇年前、三?四世紀に書かれた『ユダの福音書』の写本を解読した。これによると、「真の私を包むこの肉体を犠牲とすることによって、お前はすべての弟子たちを超える存在になる」とイエスがユダに伝え、身柄を官憲に引き渡すよう指示したとされている。つまりユダは、師であるイエスを裏切ったのではなく、師の指示を忠実に実行したということになる。また、そうした過酷な指示を与えられたのは、イエスが弟子たちのなかでいちばん信頼していたのがユダで、彼はイエスの教えを正しく理解していた唯一の人物だったからであるという内容も記されていたという。この文書は、一九七〇年代にエジプトで発見された。それ以前にもその存在自体は知られていたが、この縦約二九センチ、横約一六センチのパピルス文書が、世界で初めて日の目をみた『ユダの福音書』である。現在、新約聖書に収められているのはマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネという四人の弟子の福音書だが、ほかにもマリア、トマス、ペテロなど数十種類の福音書が存在していたと考えられている。しかしそれらは黎明期のキリスト教会から異端の福音書として扱われ、新約聖書編纂の際に採用されることはなく、キリスト教史から抹消されてしまったのである。『ユダの福音書』には、イエスの笑う場面も登場する。現代の四福音書と比べて、そうしたイエスの親しみやすい一面、いわば人間的な面が多く描かれているという。同福音書は、ユダに与えられた裏切り者という不名誉な称号をとりはらうだけでなく、イエスの新しい一面も見せてくれるものかもしれない。
ユダがイエスを裏切ったのはウソ!?
【出典】![]() |
東京書籍(著:東京雑学研究会) 「 雑学大全2 」 |
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雑学大全2について | ||
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雑学大全2

- 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
- 【出版社】東京書籍
- 【編集委員】東京雑学研究会
- 【書籍版の価格】2,160
- 【収録語数】1,000
- 【発売日】2004年8月
- 【ISBN】978-4487801305