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今日のこよみ ・2019年(平成31年/猪)
・12月(師走/December)
・19日
・木(Thursday)
・二十四節気
┣「大雪」から12日
┗「冬至」まで3日
・先負
・十支:庚(かのえ)
・十二支:寅(とら)
月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
- 海の珍現象【うみのちんげんしょう】
- 沖縄の海中道路は、陸地と島を人工的につないだが、自然の力、すなわち川の上流から運ばれた土砂によって、島が陸続きになったという例もある。陸繋(りくけい)島と呼ばれるもので、男鹿半島や江の島、潮岬、志賀島など全国各地で見られる。また、突然海の中に道が現れ、陸地と島がつながるという珍しい現象の起こる島がある。
その名も珍島(チンド)、韓国の南西端にある小さな島だ。本土と珍島大橋で結ばれているため、島という感じはしない。かつては、思想犯の流刑地だったところで、当時の史蹟も残っているが訪れる人は少なく、田畑の広がるのどかな島である。
その静かな島に、一年に一度だけ大異変が起きる。珍島と、その南東沖に浮かぶ茅島との間の海水を割るようにして、道が出現するのである。そして、珍島と茅島との間約二kmが地続きになる。毎年四、五月頃の大潮のときに見られる珍現象で、この世にも不思議な現象を一目見ようと、国内はもとより、外国からも大勢の観光客が押し寄せる。そして、潮が引くのを待って大勢の人々が一斉に、茅島を目指して歩きはじめるのである。いつ波が打ち寄せるかもしれぬスリル、まさしく“モーゼの奇跡”を思い起させる怪奇な光景である。
スケールは小さいが、日本でもこれに似た現象の見られるところがある。最も有名なのが、伊豆西海岸最大の観光地の堂ヶ島だ。大潮になると、堂ヶ島とその沖に浮かぶ三四郎島が地続きになり、その島まで歩いて渡ることができる。海の上に道ができるのだ。これをトンボロ現象といい、堂ヶ島のほかにも全国各地で見られる。珍島のように、年に数度だけしか見られないのと違って、大潮のたびに現れる現象である。
“モーゼの奇跡”海を割って道が出現!
【出典】 |
日本実業出版社(著:浅井 建爾) 「 道と路がわかる事典 」 |
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道と路がわかる事典について | ||
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この言葉が収録されている辞典 |
道と路がわかる事典
- 【辞書・辞典名】道と路がわかる事典[link]
- 【出版社】日本実業出版社
- 【編集委員】浅井 建爾
- 【書籍版の価格】1,620
- 【収録語数】255
- 【発売日】2001年11月
- 【ISBN】978-4534033154