見出し語 全文検索 [ランダム検索]

  • 今日のこよみ
    ・2019年(平成31年/)
    ・12月(師走/December)
    ・19日
    ・木(Thursday)
    ・二十四節気
    ┣「大雪」から12日
    ┗「冬至」まで3日
    先負
    ・十支:(かのえ)
    ・十二支:(とら)
    月齢:22
    月名(旧歴日):下弦の月/下つ弓張(しもつゆみはり)
気づいた点・不具合・要望など、何でもひとことくださいませ



※返信が必要な場合は問い合わせフォームへお願いします 送信

 インターチェンジ【いんたーちぇんじ】


眼下には日本海、海の上のインターチェンジ



インターチェンジは、高速道路と一般道路とをつなぐ役割を担った高速道路には、必要不可欠な施設といえよう。車はインターチェンジの流入口で充分に加速し、本線の車の流れの中にスムーズに入っていけるような構造になっている。もし、一般道路と高速道路の間に、インターチェンジがなかったらどうなるのか。高速道路入口付近の一般道路は大渋滞し、高速道路本線への流入地点では、衝突事故が頻繁に発生することだろう。インターチェンジがなければ、高速道路としての機能は果たせないのである。
どこにインターチェンジを設置するかによって、車の流れが大きく変わり、その地域の発展をも左右するだけに、沿線に住む人々も無関心ではいられない。インターチェンジは道路の状況や、設置箇所の地形などによって、それぞれ異った形式のものになる。その種類としては、トランペット型、ダイヤモンド型、TまたはY型、クローバーリーフ型などさまざまなタイプがあるが、日本では、設置スペース比較的狭くて済むトランペット型や、Y型のものが多いようである。
インターチェンジの建設には広大な敷地が必要なだけに、特に都市部での用地の確保は深刻だ。地形が複雑な山間地域においても、設置箇所の選定は容易ではなく、工事が難航することも少なくない。
そこで、スペースがないために、やむをえず海の上に建設したという珍しいインターチェンジがわが国にある。
アルプスの北端が、日本海落ち込む新潟県の南西端に、断崖絶壁が延々と続く「親不知・子不知」という景勝地がある。昔からここは北陸道最大の難所として知られていたところで、海崖際まで断崖が迫っている。ここを通る旅人たちは、断崖下の波打際の砂浜を、波が引いたわずかの間に、命がけで走り抜けなければならなかった。親不知・子不知という地名も、ここを通り抜けるときは、自分の身を守ることで精一杯のため、親は子を、子は親を振り返る余裕もなかったことから生まれたものだという。
現在の国道八号は、明治になってから断崖の中腹を切り崩して建設されたもので、さぞ難工事であっただろうことがうかがえる。この道路に並行して鉄道も建設された。さらにそこへ高速道路を建設しようというのである。道路は海岸縁を高架で通したものの、インターチェンジを建設するスペースがない。親不知・子不知は、北陸でも有数な観光ポイントだけに、訪れる人が多い。インターチェンジを建設しないわけにはいかなかったのだろう。苦肉の策として、海上にインターチェンジが建設されたのである。
眼下には日本海、目が眩むような海の青さだ。海上インターチェンジは世界初のケースで、北陸道の新たな名所になっている。

【出典】 日本実業出版社(著:浅井 建爾)
道と路がわかる事典

JLogosエディター

JLogos編集部

JLogos編集部です。…>>続き

キュレーターページ(外部)

まとめ一覧

プロフィールを見る

プロフィールを閉じる


  • 5060033
    0
    しおり
  •      
  •      




   


  1. 道と路がわかる事典>2章 国道・高速道路の雑学>    >    インターチェンジ

A D

道と路がわかる事典について
"道を切り口に日本を旅する楽しみに出会う本。身の回りの生活道路の不思議から、古道の歴史、国道や高速道路、橋やトンネル、乗り物まで""道と路""に関する知識が満載。"
この言葉が収録されている辞典

 道と路がわかる事典


  • 【辞書・辞典名】道と路がわかる事典[link]
  • 【出版社】日本実業出版社
  • 【編集委員】浅井 建爾
  • 【書籍版の価格】1,620
  • 【収録語数】255
  • 【発売日】2001年11月
  • 【ISBN】978-4534033154










関連辞典
道と路がわかる事典 道と路がわかる事典 道と路がわかる事典 道と路がわかる事典