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 クォーツ時計の原理としくみ【くぉーつどけいのげんりとしくみ】



◆圧電現象を利用して安定した発振を得る
 クォーツ時計は水晶(クォーツ)の振動を利用したものだ。水晶をはじめとするある種の物質には、外力を加えると電圧が発生し、電圧を加えると外形が歪む性質をもつものがある。これを圧電現象といい、そのような性質をもつ物質を圧電体という。
 圧電体に電圧を加えると外形が歪むので、交流電圧を加えると振動子となる。一九二二年にはこの水晶振動子を利用して、安定した発信周波数の電子回路がつくられるようになった。水晶を小さな音叉のように加工して交流電圧を加えると、振動子の固有振動数で発振させることができるのである。この水晶振動子をモータ駆動の時計装置に組み込んだのが、一九二七年に開発された初のクォーツ時計である。
 クォーツ時計においては、通常、水晶振動子の発振周波数は三万二七六八ヘルツに設定される。ずいぶんと半端な数字のようだが、これを分周回路によって半分、また半分……と二分を繰り返すと、一五段目にちょうど一ヘルツとなる。この一ヘルツの電気信号を内蔵モータに送って秒針を動かし、また歯車に伝えて分針や時針を動かしているのである。デジタル表示の場合は電気信号をそのまま液晶に送るのでモータも針も不要となる。
インターネットタイムは普及するか
 現在のクォーツ時計には、水晶よりも温度特性にすぐれた圧電体セラミックスが用いられる。圧電体セラミックス発振子は、パソコンワープロファクシミリといったデジタル電子機器にも欠かせない。こうしたデジタル電子機器は、クロックパルスという周期的パルスに信号をのせて動作させているからだ。
 近年、インターネットの普及により、デジタル化された情報は瞬時に世界中に伝わるようになった。インターネット上の情報に関しては時差などない。そこで、従来の標準時にかわるインターネットタイムというものが提唱されている。これは一日を一〇〇〇ビート(@一〇〇〇と表わされる)、スイスの午前〇時を〇ビート(@〇)とする時刻制度で、十進数なので計算にはきわめて便利である(八六・四秒が@一なので、スイスの午前二時二四分は@一〇〇となる)。
 はたして普及するかどうかはわからないが、未来の宇宙時代にはこのような時刻制度が必要になるのは確かである。

【出典】 日本実業出版社(著:吉岡 安之)
暦の雑学事典

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  • 【辞書・辞典名】暦の雑学事典[link]
  • 【出版社】日本実業出版社
  • 【編集委員】吉岡 安之
  • 【書籍版の価格】1,404
  • 【収録語数】198
  • 【発売日】1999年12月
  • 【ISBN】978-4534030214










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