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前置胎盤【ぜんちたいばん】
- 前置胎盤とは、胎盤が子宮下部(子宮下節)に付着し、胎盤の一部または大部分が内子宮口(ないしきゅうこう)を覆っている状態をいいます。子宮口を覆う程度により次の3種類に分類されます(図)。
[1]全前置胎盤(placenta previa totalis):内子宮口が完全に胎盤で覆われている状態。
[2]一部前置胎盤(placenta previa partialis):内子宮口の一部が胎盤で覆われている状態。
[3]辺縁前置胎盤(placenta previa marginalis):胎盤の下縁が内子宮口に達している状態。
なお、低置胎盤(low-lying placenta)とは、胎盤は内子宮口を覆っていませんが、正常より低い位置にある状態のことです。日本産婦人科学会の定義では前置胎盤に含まれていませんが、欧米では前置胎盤の一つとして扱われることも多いです。(図)
前置胎盤の頻度は、200~400分娩に1例程度といわれていますが、近年増加傾向にあると考えられています。リスク因子として、母体の高齢化、多産婦、多胎妊娠、帝王切開術既往(きおう)、子宮内掻爬(そうは)の既往、喫煙などがあげられます。
前置胎盤では、その5~10%に癒着胎盤を合併します。癒着胎盤とは、胎盤組織が直接子宮筋に付着、侵入した状態で、その浸潤の程度によって次の3種類に分類されます。
[1](狭義の)癒着(ゆちゃく)胎盤(placenta accrete):胎盤組織が直接子宮筋に接している状態。
[2]嵌入(かんにゅう)胎盤(placenta increta):胎盤組織が子宮筋層に浸潤している状態。
[3]穿通(せんつう)胎盤(placenta percreta):胎盤組織が子宮筋層を貫いて子宮表面に達している状態。
リスク因子として、帝王切開術、子宮内掻爬、子宮動脈塞栓(そくせん)術の既往などがあります。とくに、前回、帝王切開術の創(きず)を胎盤が覆っている場合には癒着胎盤を除外する必要があります。
Placenta Previa

【出典】![]() |
寺下医学事務所(著:寺下 謙三) 「 標準治療 」 |
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標準治療

- 【辞書・辞典名】標準治療[link]
- 【出版社】日本医療企画
- 【編集委員】寺下 謙三
- 【書籍版の価格】5,142
- 【収録語数】1,787
- 【発売日】2006年7月
- 【ISBN】978-4890417162