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 巴町砂場【ともえちょうすなば】


東京屈指の歴史を誇る





大阪の「す奈は」の直系にあたり、創業は江戸時代初期。港区麻布の更科、文京区団子坂の藪と並ぶ、東京屈指の歴史を誇る老舗だ。

店は当初、久保町(現在の霞が関付近)にあり、虎ノ門に移ってきたのは天保10年(1839)のこと。それから約150年後の平成元年、すぐ近くに建った現在のビルに移転した。当主の萩原昭さんは五代目。

「江戸時代から数えると十六代目になるらしいのです。でも、店が移ったら、その場所から一代目、二代目と数えるのが、かつての東京のならわしらしく、父は四代目を名乗っていました」

そば粉は北海道幌加内産が中心。そばは、小麦粉と卵白をつなぎに店内で打つ二八。一番粉(そばの実の芯の部分)だけを使った真っ白なそばで、「御膳打ち」という細打ちが特徴。そばの実の甘皮を混ぜているので香りがよく、歯応えもいい。つゆは薄口。これは、昔から虎ノ門周辺には寺が多く、客の主体だった僧侶の口に合わせたもの。江戸時代から連綿と受け継がれている味だという。ダシは本枯節と宗田枯節からとり、上白糖を加え、さらに薄口と濃い口醤油をブレンドした返しと合わせた、やや甘みのある上品な味に仕上げている。

巴町砂場の看板メニューといえば趣味のとろそば。

山かけそばは古くからあるが、とろそばは、主人の祖父が遊び心で売り出したつけとろろそばの元祖。とろろは千葉県の農家に依頼栽培している大和芋を使用。注文を受けてからすり鉢でおろし、もり汁でといて客に出す。とろろの中には生卵の黄身が入っているので、よくかき混ぜてから食べたい。

あたたかいそばのおすすめは、年間を通じて食べられる東北の地鶏を用いたかしわ南ばん。鶏肉を炒め、焦げ目をつけてから煮込むので、つゆにその肉汁が溶け込んでコクのある味わいだ。

店はビルに変わったが、店先には砂場の紋が染め抜かれた暖簾が風に揺れ、また店内には、かつての木造店舗時代の名残である重量感たっぷりの看板や、今は動かない振り子時計などが飾られている。

初代は大坂城の落城後、ひいきの徳川の武将について江戸に下って店を始めたという。

【出典】 東京書籍(著:見田盛夫/選)
東京-五つ星の蕎麦

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東京-五つ星の蕎麦について
並木藪蕎麦、巴町砂場、神田まつやなど伝統の技が味わえる名代の老舗から、やざ和、ほそ川、三合庵など進化し洗練された蕎麦でたちまち有名となった新鋭店まで、都内と近県の118の名店を料理批評家・見田盛夫が厳選。蕎麦の基礎知識や全国の名店217軒の情報も付いた、まさに蕎麦好きのバイブル。
この言葉が収録されている辞典

 東京 五つ星の蕎麦


  • 【辞書・辞典名】東京 五つ星の蕎麦[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】見田盛夫/選
  • 【書籍版の価格】1,836
  • 【収録語数】217
  • 【発売日】2006-12-01
  • 【ISBN】978-4-487-80147-3










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