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 サグラダ・ファミリア【さぐらだふぁみりあ】


バルセロナで一〇〇年以上建築中の建物は、完成すると何になる?



バルセロナの観光名所で、いまだ建築中であることでも名高いサグラダ・ファミリア」。「聖家族贖罪教会」と訳される建築の天才アントニオ・ガウディ設計の教会であるが、彼はもともと教会として建てる構想をしていたのではなく、音の世界として、サグラダ・ファミリア自体を楽器にしようとしていたという。ガウディは、サグラダ・ファミリア建築の仕事に着手したとき、もうすでに六〇代の半ばになっていたという。半生を費やして構想を練り、着工まではこぎつけたが、その完成までは見届けることができなかった。もちろん本人も見届けることはできないとわかっていたに違いない。教会で美しい音を奏でることを願ったガウディは、その独特の感性で、素晴らしい鐘の形を考案していた。当時ガウディが考え出したのは、普通の鐘の形ではなく、細長くて、裾のところが少し広がったパイプ状をしているものである。その長さと傾斜を少しずつ調整していくことで、ガウディは八四の音階に鐘の音を対応させられると思っていたのだ。実際にこのパイプ状の鐘の形であれば、従来より細長いのでスペースが省けるし、小さな音がよく響く。近年、音響のよい大ホールなどで使われるスピーカー細長いものが主流なのだが、ガウディはすでに二〇世紀初頭にそのしくみを理解し、合理的に建築に取り入れていたことになる。だが、さすがのガウディも、どのように鐘を制御しながら演奏するかまでは指示することができていない。語り残したのは「聖堂内の鍵盤楽器と十二使徒の塔に設置された音源をつなぐ」という言葉だけ。時間差が発生しないように正確に鐘を鳴らすにはどうしたらいいか、電気などの配線をどうするか、音の強弱はどうつけるか……など、さすがに当時の科学技術では解決不可能な問題だったし、ガウディもそこまでは言及していない。ある研究者の実験によると、十二使徒の模型をつくり、同じようにパイプ状の鐘を吊るしてみたところ、心にしみるオルゴールのような美しい音色が響いたという。その完成まで、私たちが生きているのかどうかは定かではないが、楽しみに待ちたいものである。

【出典】 東京書籍(著:東京雑学研究会)
雑学大全2

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雑学大全2について
浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。
この言葉が収録されている辞典

 雑学大全2


  • 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京雑学研究会
  • 【書籍版の価格】2,160
  • 【収録語数】1,000
  • 【発売日】2004年8月
  • 【ISBN】978-4487801305










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