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 信号機【しんごうき】


自動車が登場する前から信号機はあった



信号機というとまず、道路の交差点などに設置されている信号を思い浮かべるだろうが、信号機には道路用のものと鉄道用のものがある。その歴史は鉄道用信号機の方がはるかに古い。一八七二(明治五)年に、日本で初めて鉄道が走ったときから存在していたというから、車が登場する三〇年近くも前から、すでに信号機はあったのである。相図柱という名称の、腕木式信号機であった。
道路用の信号機は、車が登場してから二〇年後の一九一九(大正八)年、東京の上野に設置された。これが日本初の道路用信号機だ。当時はまだ手動式で、自動式信号機が誕生したのは昭和五年のことである。
信号機は道路の交差点などにおいて、自動車自転車、歩行者の通行優先権伝えるための装置で、一般には赤、黄、青の三色で表示される。当初は一定間隔で、青から黄、赤へと切り変わっていくという単純なものであったが、これだけ交通量が激しくなってくると、信号が交通渋滞の大きな原因にさえなってきた。
信号機の使命は、道路交通の安全を図るとともに、いかに車をスムーズに走行させるかである。個々の信号機で赤青をコントロールしていると、交通量の多い道路では渋滞が発生し、逆に交通量の少ない道路は、青信号でも通過車両がないという事態も起こりうる。これでは円滑な都市交通は望めない。
そこで他の信号機と連動して、総合的にコントロールする系統式の信号機が設置されるようになった。系統式信号は主に交通量の多い幹線道路で採用されている。適正な速度で走行すると、信号は次から次へと青に変わり、車の流れをスムーズにさせる。系統式信号機は、渋滞の抑制に大きな効果を発揮した。
また、信号が周期的に規則正しく切り変わっていくだけでは、交通量の変化に対応できない。そこで、専用感知器を使って車の通行量を察知し、その交通量に応じて、よりスムーズな走行ができるように、青や赤の時間を自動的に調整する感応制御式の信号も普及してきた。
最近よく見られるものに、スクランブル交差点がある。すべての方向から走ってくる車を交差点で止め、交差点内を歩行者が自由に通行できるようにするというもので、その発祥地はアメリカだ。日本では昭和四三年に、熊本市の交差点で初めてスクランブル方式を採用した。歩行者は、右折車や左折車に気をとらわれず、斜めにも横断できることからすこぶる人気はよかった。しかも、スクランブルを導入してから交通事故も減った。そこで、学童の通行が多い小学校周辺の交差点や、盛り場などで真っ先取り入れられた。
左折、直進、右折と、矢印信号だけで交通制御する全国初のセパレート信号機は、昭和四七年に名古屋で誕生。渋滞解消に大きな威力を発揮している。

【出典】 日本実業出版社(著:浅井 建爾)
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  • 【辞書・辞典名】道と路がわかる事典[link]
  • 【出版社】日本実業出版社
  • 【編集委員】浅井 建爾
  • 【書籍版の価格】1,620
  • 【収録語数】255
  • 【発売日】2001年11月
  • 【ISBN】978-4534033154










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