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 贋作【がんさく】


ナチスが買わされたフェルメールの贋作



贋作の王様と呼ばれたハン・ファン・メーヘレンは、ナチスの巨魁、へルマン・ゲーリングにも自分の贋作を買わせていたという。それは、一九四五年、第二次世界大戦のドイツ敗戦直後のこと。オーストリアの山岳地帯・アルトアウスゼーの岩塩坑内に、大量の美術作品があるのをアメリカ軍が発見した。それらはナチス・ドイツがヒトラーの故郷リンツに大美術館を設立する計画で各地から略奪した傑作の数々だったのである。そのため、発見された美術品は、もとの所有者に返還されることとなった。ところが、そのなかに誰も知らない名画があった。オランダ一七世紀の大画家フェルメールの『キリストと悔恨の女』で、フェルメールの作品リストにはない隠れた傑作だったのである。持ち主を探すと架空の人物で見つからず、その代理人という男が逮捕された。その男が無名の画商メーヘレンだったのだ。メーヘレンは、敵であるナチスに国宝級の美術作品を売り渡したとして警察に詰問されたが、そこで、ナチスに渡した『キリストと悔恨の女』は自分が描いた贋作であると告白した。しかも、そのほかにもフェルメールや同時代の画家ピーテル・デ・ホーホなど八点以上の贋作を描き、その多くが美術館に所蔵されているという。最初は警察も苦し紛れのウソだと信じなかったが、それでも真実だといい張るメーヘレンに、裁判官は歴史に残る指示を出した。メーヘレンは、獄中で常時監視の下、持ち込まれた画材だけを使って、再度フェルメールの贋作づくりをしろと命じられたのである。事実、一九四五年七月から二カ月間で、『学者たちの間のキリスト』の見事な贋作を完成させたという。「贋作を描いていない」ということを証明するのではなく、「贋作を描いた」ということを証明してみせて、メーヘレンの贋作作家としての力量は世間から賞賛され、また逆にオランダ美術界の評論家たちの鑑定眼はその権威をなくしたのである。

【出典】 東京書籍(著:東京雑学研究会)
雑学大全2

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雑学大全2について
浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾。
この言葉が収録されている辞典

 雑学大全2


  • 【辞書・辞典名】雑学大全2[link]
  • 【出版社】東京書籍
  • 【編集委員】東京雑学研究会
  • 【書籍版の価格】2,160
  • 【収録語数】1,000
  • 【発売日】2004年8月
  • 【ISBN】978-4487801305










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