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供給サイドの経済学

 ケインズ経済学は需要サイドの分析を行ったが、経済を長期的に発展させるためには、労働と資本の効率的利用とそれによる生産性の上昇が必要であるとする考えで、米国の第1期レーガン政権の経済諮問委員会の委員長であったフェルドシュタイン(M.Feldstein)がその中心。税の引き下げと公正化によって、勤労意欲と投資意欲の増大を図り、貯蓄優遇政策によって投資を増やし、政府規制を緩和して、競争促進を図ろうとした。しかし税率の引き下げは資産所得者の利益を増し、不平等を進め、貯蓄は実物投資に回らず、ともすれば金融市場で投機資金化し、その意図は必ずしも実現されなかった。自由な市場を信頼し、福祉政策や完全雇用政策、大きな政府に反対する点で新古典派経済学、マネタリズム等と同じであるが、経済発展の問題が供給サイドの革新にあることを主張した点で、ケインズ政策の欠点を補ったものといえよう。

(C) 朝日新聞社「知恵蔵2009」